こんにちは、中小企業診断士のSacChiです。
普段は診断士仲間向けに、企業支援の現場での気づきや制度の話を書くことが多いのですが、今回は少し個人的な記録になります。
この記事は、
- 二次試験に合格していると思っていなかった
- 口述試験(いわゆる三次試験)対策って、具体的にどうしたらいいの?
と思っている方に向けて、
R5年度に一次・二次・口述試験を受験した一人の合格者の体験記録として書いています。
いわゆる「合格体験記」や「勉強法まとめ」ではありません。
感情論やノウハウ提供が目的でもありません。
当時の自分が
「何をやり、どういう時間を過ごしていたか」
を、できるだけそのまま残し、同じような状況の方の参考になればと思い、投稿します。
なお、二次試験の結果発表を前に、落ち着かない時間を過ごしていたときのことについては、別の記事でご紹介しています。
🔗 【診断士二次試験】手応えなしでも合格した私の結果待ち期間 ― R5年度受験者が語る、不安との向き合い方 ― | SacChi’s LOCAL WORKS
※この記事は、二次試験の結果待ちをテーマにした前編の続編です。
二次合格を想定していなかった筆者が、限られた10日間で何を考え、何を優先したかを記録しています。
合格発表(1月半ば)― 驚きとパニックの始まり
二次試験に合格するとはまったく思っていなかった私は、
結果のことが頭の片隅にありながらも、比較的のんびりと正月を過ごしていました。
合格発表当日。
結果を見て、ただただ驚きました。
そして同時に、「どうしたらいいのか分からない」というパニック状態に陥りました。
というのも、私が受験したR5年度のスケジュールは、想像以上にタイトだったからです。
⏰ R5年度のスケジュール(当時)
| 日付 | 内容 | 残り日数 |
|---|---|---|
| 1/11 | 二次試験 合格発表 | ― |
| 1/17 | 実務補習 申込締切 | 6日後 |
| 1/21 | 口述試験日 | 10日後 |
| 1/31 | 口述試験 合格発表 | ― |
| 2/3〜 | 実務補習 開始(広島) | ― |
口述試験まで、10日しかない……!
※ 実務補習については、後述します。
実際にやったこと
① 口述試験対策の情報収集
まずは、とにかく情報収集から始めました。
✅ 口述試験の合格率の確認
✅ 受験者のブログ記事をひたすら読む
✅ 再現答案の見直し
ただし、二次試験ではパニック+時間不足だったため、
自分の再現答案の精度は正直かなり低かったと思います。
そのため、
診断士試験の情報発信で有名な「タキプロ」さんのサイトなどを参考にしながら、
二次試験の問題文に登場した企業について、あらためて自分なりに整理・分析を行いました。
② 口述試験の模擬試験(オンライン)申込
情報収集の中で、
各通信講座や資格試験予備校が口述試験の模擬試験(いずれも有料)を実施していることを知りました。
試験まで日がない中、
二次合格者の方が次々と予約していくため、
これは早めに申し込んだ方がいいと感じました。
💡 模擬試験によっては、想定問答集を提供してくれるところもあります。
私は模擬試験を2回受けました
【1回目】グループ形式
- 試験官1名に対して複数人の受験者
- 一人あたり10分程度の問答+フィードバック
- 他の方の受け答えも聞ける形式
感想:
模擬試験だと分かっていても、
緊張のあまり言葉がうまく出てこず、
他の方がすらすら答えている姿を見て、完全に自信を失いました。
そのため、残された期日の中で枠が残っていた予備校に申し込み、
移動日前日のギリギリに2回目を受験しました。
【2回目】個別形式
- 試験官2名と自分だけの形式
- 多少リラックスして臨むことができた
試験官から共通して言われたこと
いずれの試験官も共通しておっしゃっていたのが、
✅ 試験官は「問題文に出てきた企業の方」という想定であること
✅ 沈黙はNG
✅ 分からないことは「分からない」と認めてよい
✅ 「持ち帰って調べてご回答します」といった対応もOK
という点でした。
③ 航空券・宿泊先の手配
二次試験・口述試験ともに、
試験は 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡 の7地区のみ で実施されます。
高知在住の私にとっては、移動が必須でした。
試験対策と並行して、
航空券や宿泊先の手配も進める必要があり、
正直、頭の中はかなり混乱していたと思います。
さらに私の頭を悩ませたこと(実務補習)
受験者の方であればご存じの方も多いと思いますが、
中小企業診断士は、試験合格後すぐに登録できるわけではありません。
📋 登録申請の基本条件
第2次試験合格から3年以内に登録申請が必要
📋 実務要件(15日以上)
以下のいずれか、または組み合わせで 合計15日以上 の実務経験が必要です。
① 実務補習の受講
日本中小企業診断士協会連合会などが提供する研修。
- コース例:5日×3回/8日×2回/15日
- 実施時期:2〜3月、7〜9月
- 開催地:札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡 など
💡 私はR5年度、2〜3月に実施された「1企業5日×3企業=15日間コース(広島)」を受講しました。
※ R7.2よりコース内容に変更あり
② 実務従事
中小企業への経営診断・助言、公的窓口相談などへの従事(日数換算)。
当時の私が直面した課題
当時の私には、②の選択肢はなく、
登録のためには①の実務補習に進むしかありませんでした。
さらに、
なるべく早く資格取得し、その後に転職活動を行う予定だったため、
口述試験の合格発表前にもかかわらず、
実務補習の申込・振込・宿泊・移動手配を一気に進める必要がありました。
💡 人気の開催地・コースは満席になるため早めの申込が必要です。
今振り返っても、かなりタイトな判断だったと思います。
その後の顛末
1月末、無事に口述試験に合格。
申し込んでいた実務補習(15日間・広島)に参加するため、
2〜3月は高知―広島間を何度も往復しました。
- 4〜5月:現職の入社試験
- 5月:中小企業診断士として登録
- 6月:県の外郭団体にて企業支援業務を開始
という流れで、現在に至ります。
🌱 実務補習で得たもの
なお、実務補習の15日間は、私にとって想像以上に密度の高い時間でした。
金融機関の方やメーカーの法務部出身の方など、
普段の業務ではなかなか接点を持てない方々と、
同じテーマに向き合い、議論し、時間を共有する経験は、
自分自身の視野や考え方を大きく広げてくれました。
この実務補習を通じて、
後にメンターとなる先生と出会えたことも、
今の自分につながる大きな転機だったと感じています。
おわりに
口述試験対策として、振り返って一番大事だったのは、
「完璧に答えようとしないこと」だったと思います。
短い準備期間の中で、
知識を詰め込んだり、模範回答という人の言葉を模倣するよりも、
二次試験で向き合った企業や課題に対して、
誠実に向き合い、言葉にしようとする姿勢の方が重要でした。
口述試験は、
「落とすための試験」ではなく、
診断士としての姿勢を確認する場なのだと、今では感じています。
※補足
- 今年度(令和7年度)の口述試験日程
- 実務補習の最新情報
については、必ず公式情報をご確認ください。
🔗 関連記事
この記事の前編にあたる記事はこちら:
【診断士二次試験】手応えなしでも合格した私の結果待ち期間 ― R5年度受験者が語る、不安との向き合い方 ― | SacChi’s LOCAL WORKS

