【診断士二次試験】手応えなしでも合格した私の結果待ち期間 ― R5年度受験者が語る、不安との向き合い方 ―

日々の現場メモ

こんにちは、中小企業診断士のSacChiです。

普段は診断士仲間向けに、企業支援の現場での気づきや制度の話を書くことが多いのですが、今回は少し個人的な記録になります。

この記事は、

  • 二次試験の結果発表を前に、落ち着かない時間を過ごしている方
  • 口述試験を控え、不安を感じている方

に向けて、R5年度に一次・二次を受験した一人の合格者の体験記録として書いています。

いわゆる「合格体験記」や「勉強法まとめ」ではありません。
感情論やノウハウ提供が目的でもありません。

当時の自分が

「何を勘違いし、何をやり、どういう時間を過ごしていたか」

を、できるだけそのまま残し、
同じような状況の方の参考になればと思い、投稿します。


私は「落ちた前提」で、結果発表を迎えていました

先に結果だけお伝えすると、私は R5年度に一次・二次ともに一発合格しています。
ただし、私自身の認識はまったく違いました。


一次試験:合格基準を誤解したまま受けていました

例年8月上旬の土日2日間に行われる一次試験について、
正直に言うと、合格発表日まで合格基準を正しく理解していませんでした。

私が思い込んでいたのは、

❌ 全7科目すべて60点以上取らないと不合格
❌ 1科目でも大きく落としたらアウト

という誤った認識です。

一次試験対策として、診断士ゼミナールの通信講座を利用しました。
1ヶ月1科目を目安に、最低2回は講座を受講し、特に過去問は繰り返し解いて理解を深めました。

最初の解説でも合格基準は説明されていたのですが、
思い込みとは怖いもので、制度の理解が甘かったというのが一番の反省点です。

前日は緊張で十分な睡眠が取れず、本番初日の経済学・財務会計で大きく失点
途中からは 完全に「科目合格狙い」に切り替えて、残りの試験を受けました。

9月上旬の合格発表当日。
ホームページで受験番号を確認して初めて、

✅総点数の 60% 以上 
  ⇒7科目すべて受験した場合:420点以上(700点満点)
✅1科目でも満点の 40% 未満のないこと
  ⇒各科目100点満点なので、40点未満(39点以下) があると即不合格

という正式な基準を知り、
自己採点ではぎりぎり基準を超えていたことに気づきました。

この時点では、驚きの方が強く、実感はほとんどありませんでした。
そして誤った認識のまま合格発表に臨んでいたため、
ここから慌てて二次試験をスタートすることになります。


二次試験:準備不足のまま、本番でパニック

二次試験対策では、クレアールの通信講座を利用しました。
一次合格発表後に申し込んだため、教材が届いたのは9月中旬。
10月末の二次試験まで、残された時間は1ヶ月強しかありませんでした。

そのため、十分な演習量や復習時間を確保できなかったのが正直なところです。

本番では、

  • 周囲の雰囲気に圧倒される
    (最初に問題文のホッチキスを外すところからもたつく)
  • 言葉の取りこぼしがないよう丁寧に読みすぎて、全体を見直す余裕がなくなる
  • 財務会計では大問の一部を空欄のまま提出

今振り返っても、「よく書けた」とはお世辞にも言えません。

試験後は完全に気持ちを切り替え、

  • 「今年は準備不足だった」
  • 「しっかり対策をして、来年また挑戦しよう」

そう思って、1月半ばの合格発表まで過ごそうとしていました。


一番落ち着かなかった「二次の結果待ち期間」

今だから言えますが、
精神的に一番落ち着かなかったのは、二次試験の結果待ち期間です。

  • 自己採点をしても意味がない
  • 再現答案を見る勇気もない
    (パニック+時間不足で再現性も低い)
  • それでも、どこかで期待してしまう

期待と諦めが同時に存在する、独特の時間でした。

  • 「これで落ちていたら、また来年どうしようか」
  • 「来年も、同じように手応えがないかもしれない」
  • 「そもそも、診断士を目指し続ける意味は何だろう」

そんなことを、何度も考えていました。


データで見ると、特別な話ではない

ここで少し統計の話をします。

一次・二次ともに、中小企業診断士試験は
明確な基準点を超えた人が合格する試験です。

中小企業診断士試験の合格率(近年の傾向・整理)

区分算出方法合格率の目安補足
一次試験合格率一次合格者 ÷ 一次受験者(欠席なし)約3割前後年度によりばらつきあり
二次試験合格率二次合格者 ÷ 二次受験者(欠席なし)約2割弱比較的安定して推移
全体合格率二次合格者 ÷ 一次受験者平均約7%前後実態に近い最終合格率
(参考)一発合格難易度一次合格率 × 二次合格率約4〜5%通信講座等で用いられる指標

※全体合格率は長期平均(平成〜令和)ベース。直近数年では8%前後の年度もあります。

このように、一次試験の受験者全体に対する二次試験合格者の割合は、
長期的に見ると平均して約7%前後で推移しています。
一方で、毎年ボーダー付近で合否が分かれる受験者が一定数いるのも事実です。

「手応えがなかった=不合格」
必ずしも、そうではありません。


合格発表で感じたのは、喜びより戸惑い

1月中旬の合格発表。
結果は、ボーダーライン付近での合格でした。

正直な感情は、

  • 喜びよりも、驚き
  • そして 「自分が通っていいのか?」という戸惑い

でした。

同時に、

「診断士試験では、こういうことが起こり得るのだ」

とも感じました。


試験と実務を通じて、近年思うようになったこと

実務に携わる中で、
外部環境や内部環境が変化する企業に対しては、
常に一つの正解があるわけではなく、
状況に応じて”最適解”が変化するということを学びました。

二次試験でも、模範解答はありますが、
それが唯一の正解とは限りません。
他にも多くの解釈や切り口があり得ます。

この「可能性を探る」姿勢こそが、
診断士に求められていることなのかもしれないと、
近年、思うようになりました。


診断士試験を通じて得た、知識の広がり

中小企業診断士試験では、

  • 経済学・経済政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

といった、非常に幅広い知識が求められます。

正直に言うと、
経済学や情報システムといった科目は、
これまでの職歴上ほとんど縁がなく、
診断士を目指して初めて本格的に学んだ分野でした。

得意不得意はあっても、

✅ 自分の知識の幅が広がったこと
✅ 企業を多角的に見る視点が身についたこと

これらは、試験の合否に関わらず、
確実に自分の血肉になっていると感じています。


二次結果を待っている方へ

もし今、

  • 「これは落ちただろう」と思っている
  • 再現答案を見るのが怖い
  • すでに来年のことを考え始めている

そんな状態の方も多いと思いますが、それはとても自然なことです。

手応えと結果が一致しないのが、診断士試験です。
結果が出るまでは、可能性がゼロだとは限りません。

そして今でも強く思うのは、
仮にこの年に落ちていて、翌年再チャレンジしていたとしても、
結果待ちの間、私はきっと同じように自信がなかっただろうということです。


おわりに

この記事は、

  • 合格体験記でも
  • 効率的な勉強法の紹介でもありません。

一人の受験者が通った、
かなり不格好で、遠回りのプロセスの記録です。

それでも、
二次の結果待ちや口述試験を前に、
少しでも気持ちが軽くなる方がいれば幸いです。


※補足

  • 今年度(令和7年度)の一次・二次試験日程
  • 試験制度の最新情報

については、必ず公式情報をご確認ください。


📢 次の展開(予告)

次回は、

「二次に合格してから、口述対策としてやったこと」

について、別記事で整理する予定です。

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